どうも自家焙煎珈琲パイデイアです。「焙きながらするほどでもない話」49回目ということで、7回目の7の倍数となりました。
倍数と言えば、昔、「3のつく数字と3の倍数でバカに」なってる人がいました。
今思えば、かなり理にかなった笑いです。
初見の人は「3のつく数字と3の倍数でバカになります」と言われてもルールが飲み込めません。ここで「緊張」が起きるわけです。
そして、実際に3でバカになって見せることで、ルールを理解させるのです。この時にルールがわかった、ということと、なんだそんなことかよ、ということから「緩和」が起きるのです。
すごいところは緊張の間合いです。つまり、2でバカになると緊張の時間が短いし、4だと長いわけです。
それに何よりも12と13の連続が巡ってくるタイミングがいいのです。3、6、9、ルールを理解し、それに慣れてきた頃にフェイントで来る2連続。いい間合です。
くだらないことをやっているようで、実は理論的にかなり優れた笑いでした。
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先日、ウエストサイドストーリーよろしく、まだまだロングラン公演中の暑さの中、三軒茶屋から下北沢を抜けて、代々木上原まで歩いて参りました。
時間にして、ちょうど1時間ないくらい。
企画としては、パイデイアを通して知り合った方とお話しましょう、というので、お会いするのがメインでした。
その方が「空想都市」の地図を作るという興味のそそられる趣味をお持ちで、その一環として、歩くことがフィールドワークみたいなものだといおっしゃるので、それは面白いから、ぜひ、喋りながら歩きましょう、というお誘いをしたのです。
11時に三茶に集合して、お昼を食べて、歩くという算段でした。
多少不安だったのは、お会いするのは正味2回目ということでした。
それもあって、歩くことを提案したのでした。
お店に入って、間がもたないと空気が沈みますが、歩いていれば、景色が変わるので、まあ、なんとかなるだろう、という目論見です。
結果、とんでもない杞憂に終わり、話はいろんな方向に展開していきました。
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なかで、面白かったのは空想都市の地図を作る、ということに関してです。
何かをクリエイトするということは、発想や展開、表現に「個性」が求められます。今までになかったものをどう作り上げるか、だけとは言いませんが、これもかなり重要な要素です。
一方で、空想都市の地図というのは「没個性」であればあるだけ、クォリティが高いと言えるのです。
「確かにこんなスーパーあるよね」とか「地方ってなんか役所が固まった交差点あるよね」みたいな既視感があればあるほど、作品としての完成度に繋がるわけです。
これはベクトルが真反対です。かなり序盤で、多分、カレー屋さんに入る前にした質問です。ちょっと込み入った質問するにはかなりアクセル全開でしたね。
それについて、「どうありふれるか」ということらしいのです。
「ありふれる」と「創作」は同じ線上にいないような気がするのです。
もっときいてみると、そもそも「創作」ですらない、という感覚なんだろうということが見え隠れしています。
もっと話を聞いてみると、作っているというよりは「探している」という感じに近そうだったのです。
自分で作り始めた空想都市だけでも、もう自分が作るという感覚を離れて、探してもどこにもないから作っている、というのです。
この感覚が私にはかなり面白かったです。
ないから自分で作る。自分で作った架空のものに対して「ないから」って、それはもう他人事なんです。
私はその領域に達したものはないな、とちょっと不思議でした。
どうしても、何かをしている自分が主体としてあって、出来上がるものはオブジェクトでしかない、と当たり前のように思っていたのです。
何かを作るということに変わりないのですが、全く違うベクトルの新鮮さが面白かったです。
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到着した代々木上原で行きつけだというカフェに連れて行ってもらいました。
「浅煎りなんですけど、大丈夫ですか?」なんて要らない心配をしてもらいながら、向かった先は古民家の空間をスタイリッシュに洗練させた意識の高さを伺わせる珈琲スタンドでした。
豆の説明には農園、精製方法などなどいろんなことが書かれていました。
そんなメニューを見ながら、明らかに私の様子を伺っている空気。
いや、別に私も知らないわけじゃないからね、勉強はしてるからね、と言わんばかりに店員さんのオススメに質問したり、ちょっと用語を使った会話をわざとしたりと、浅はかな見栄を張って、浅ましく満たされる私。
私は無難にウォッシュトのグアテマラをいただきましたが、面白そうだったのはアナエロビックのコロンビア。確かに説明にあったメロンの香りです。ただ、カップ一杯2000円は冒険できませんでした。
いや、別にアナエロビックも焙いたことあるし、飲んだことあるから、全然冒険とかいうほど、未知じゃないですけどね。知ってるし。
まあ、こんな感じの楽しいやり取りで解散しました。
次回は二人とも歩いたことないの土地を歩く企画をやりたいです。地図を作る人間が初めての土地でどんなことを見るのか、興味があります。
そういうのがお好きな方、一緒にいかがですか。
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