どうも自家焙煎珈琲パイデイアです。
「焙きながらするほどでもない話」第45回です。
先日、17時からのチケットを買って、ディズニーランドに行ってきました。
その日は有給を使った御台所が幼馴染と朝からいく、と言うので、やることを片付けて、夕方から合流しました。
私がディズニーランドなんていうと、また、悪口言う気だぞ、こいつ、なんて思われかねませんが、いつだって私が悪口ばっかり言ってるわけじゃないんです。
まあ、確かに、高い入場料を払って、中では相場以上のペットボトルに、ポップコーンが売られている。このどこが夢の国だよ、とは思いますよ。
リムジンの迎えがきて、一銭も払わずに入場して、場内ではA5ランクの和牛に、能登の寒鰤、大間のマグロが食べ放題、もちろん、帰りもリムジンに送ってもらって、家に着く頃には、銀行口座が100倍に、なんて言うのが本当の夢の国だろ、と思ってないこともありません。
でも、郷にいては郷に従え、なんて言いますから、行けば行くで、結構、はしゃいだります。
ビッグサンダーマウンテンとか、ファルセット(裏声)で叫ぶし。
ただ、今回のお目当ては10月に終了することが決まっている「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」に乗ることでした。
ディズニーのキャラクターで何が好きか、と聞かれたら、私は「リトルグリーメン」が一番好きです。三つ目で格闘ゲームのレバーみたいなツノが生えたやつです。
トイストーリーを観ていた、と言うことでもないのですが、パーク内で何かを買う時なんかはまず、リトルグリーンメンがないか、探します。
バズが操業した2004年、私は小学4年生でした。
ただ乗るだけじゃない、光線銃で得点が出てくると言うのが、子どもにとって画期的で大好きでした。
17時ギリギリくらいに舞浜駅に到着、「一昨日、美女と野獣を観に舞浜来てんだよな」と劇団四季が公演中のイクスピアリの劇場を尻目にランドへ。
ディズニーは乗り物に乗れれば乗れるだけいい、と思っている私です。この時間から入場して、何か食べるものに並ぶ時間は勿体無い、と舞浜駅のニューデイズでおにぎりを二つ、それも腹持ちのいいおこわおにぎりを買って、ランドまでの道中、とりあえず詰め込みました。
なんか、夢の国への足取りにしては、生活の地続きすぎて、この後、ちゃんと楽しめるかしら、と言う不安すらありました。しかし、さすがはオリエンタルランド、スピーカーから聞こえてくる音楽が気分を高めてくれます。
特にグロッケン(鉄琴)やザイロフォン(木琴)の使い方が好きです。
ゲートをくぐってまず、パレードを見るんだと言う御台所を合流。私は早速バズへ。
平日の夕方ということもあってか、待ち時間は20分程度。最後尾の立ち位置で、すでにリトルグリーメンが戯れているフォトスポットは早足で流れて行きました。
120分待ちが当たり前だった頃は、あのフォトスポットまで来ると、やっとここまで来た、という徒労感だったのに。少し寂しい。
すぐにエンタランスまで運ばれて、所さんの声によく似たバズがアストロレンジャーに一生懸命に説明しているのも、最後まで聞けずに、搭乗へ。昔は、2回は聞いたのにな、とこれも少し寂しい。
もちろん、いづれの寂しさもこの日の混雑具合の加減なわけで、バズが終了する寂しさとはいささかも関係ないわけです。
でも、この日、おこわの生活感から離陸して、夢の国上空をたゆたう私にとって、バズに関する何もかもが子どもの頃のディズニーとの訣別のようで、何もかもにも寂しさを感じえない、そんな夕方だったのです。
きっと、好きだったアトラクションの最後をなんとか自分で切なくしようと、自主補正をかけていました。
最後のバズは過去最低点。もう点数なんていい。夢中で打ちまくったあの日を更新しようなんて、そんな大人が間違いだ。
ま、郷愁茶番はこの辺で。
くだらな過ぎて、路上にも出れてない。それは教習。
その後、並び出した途端にドッシャドシャに降り始めたビッグサンダーマウンテンで叫んで、最後にスプラッシュマウンテンでまた濡れて。
17時からの4時間でも食べることをおこわおにぎりで済ませてしまえば、意外と楽しめるものです。
今にして思えば、何がスプラッシュマウンテンだよ、もう一回、バズに乗っておけばよかった。うしろ髪引かれて、ちょっと後悔しています。
最後、お土産屋さんの壁に並んだアトラクションのポスターにバズを見つけた時、補正のかかっていない、本当の寂しさが込み上げてきて、御台所とその幼馴染を待たせて、わざわざポスターの写真を撮りに戻りました。
このポスターを撮った時だけは、小学生の頃からの思い出が、こんな私でも少しは蘇るみたいで、切なさがありました。
ディズニーでこんな感傷的な気分になるなんて、少し悔しい。
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